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つくばのプロジェクトM

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2013年 11月 30日

塗装前のフレームとの対面


 松永さんにお願いして、塗装屋さんに送る日程をずらして貰って、待望の完成したフレームを拝見させて貰った。小物(ボトルケージ用のネジ穴とシートチューブ末端処理)の接着も終わり、全てが磨き上げられて美しいオーラを放っている。手に取ってみると決して軽くはない。しかし、予想以上にしっかりとした頑丈さが手にしただけでも伝わってくる。松永さん本人も「質実剛健」と言われたが、全くその通りと感じた。これにこれからパーツがついて完成車になるかと思うと、どんな乗り味になるか本当にワクワクする。
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 ボトルケージ用のネジ穴は、リベット打ち工具を使ってあらかじめカーボンチューブに開けておいた穴にネジ穴用の金具を固定するそうだ。工具によって、カーボンチューブの内側でリベットの頭がつぶれると同時に接着剤が出て固定されるという。その台座はステンレスの金具で補強してある。マスプロのアルミフレームやカーボンフレームでは補強のないものがほとんどだが、やはり繰り返し仕様によってネジ穴から亀裂が生じることもあるそうで、このように補強しているとのこと。補強金具は専用のものではなく、松永さんが使えそうなものを見つけてきて、チューブの曲面にあわせて自分でアールを付けてから接着されるそうだ。
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 カーボンと金属のコントラストが美しく、また凄みを感じさせる。このまま塗装なしのがすごく面白いと思い、錆びさえなければそうしたいなどと、松永さんに話したら、そのように言われるお客さんも多いとのこと。中には、どうしてもと言って、クリアだけかけた方もおられたそうだが、やはり半年くらいで金属部が錆びてきて結局塗装し直しになってしまったそうだ。金属部をステンレスにすれば錆びの問題は解決するが、自転車フレーム用の物性としては今の材料(ニッケルクロムモリブデン鋼)に勝るものではない。この裸の質感を生かした良い塗装がないか、松永さんも塗装屋さんに聞いたりもされているそうだが、今のところ、これといった名案はない模様だ。もちろん塗装も素材の保護という点から大事なのだろうが、この裸の凄みがなくなるのはちょっと勿体ない。80 ton と 40 ton のカーボンチューブ、カーボンシートステー、それぞれ表面の色味は違うのだが、磨き上げられたのを見ると全く違和感がなく、本当にこのままも良いなと感じた。
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by rk_tsukuba | 2013-11-30 22:57 | Project Mの発注から納車
2013年 11月 29日

Coffee Break


 それにしても、ここのところ、ショップには何だかんだとよく行っている。そして、ほぼそのたびにおいしいエスプレッソを出して頂いている。これがなかなか美味で、ほっとする。接着の終わったフレームの仕上げをされる予定の日時の連絡を松永さんから頂いたが、その日はずっと仕事で残念ながら見学に行くことはかなわない。その日は夜遅くまで仕事があるので、できあがったフレームを見に行くこともできない。

 週末に、サドルの最終決定のためショップに伺うことになったので、松永さんにお願いして、その時に塗装前の最終フレームを拝見させて頂けるようにした。どんな感じに仕上がっているのだろうか。もちろん形は前回拝見したままだろうが、小物等がついてどんな風に仕上がってくるのか、とても楽しみである。

 ショップのホームページの最新の「職人マツナガ通信」(11月27日付け、掲載は28日)に、いよいよ私のフレーム制作開始に関する記事が掲載された。松永さんにお渡しした要望書みたいなものも、かなりの部分は資料も含むので、エッセンスはわずかである。「明細にご自身のご希望が書かれて」などと言われると、恥ずかしくなってしまう。どのように私のフレーム制作をまとめられるのか、結構、楽しみである。
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by rk_tsukuba | 2013-11-29 00:09 | Project Mの発注から納車
2013年 11月 28日

接着済みのフレーム


 塗装色の打ち合わせの日、接着済みの私のフレームが工房の天井からさりげなくぶら下がっていた。まだ治具がついているので実際より重いと松永さんに言われたが、下ろして持たせて貰うと、とてもしっかりした感じがした。「質実剛健」というキーワードが頭に浮かび、そのまま口に出してしまうと、松永さんも我が意を得たり、という感じであった。やはり、彼の目指すものはいたずらに軽さや特定の方向だけに尖ったフレームではないんだということを改めて思った。このフレームがどんな走り味になるのか、本当に楽しみである。ブレーキケーブル用の金具はトップチューブの斜め上方に溶接済みで、下にするとどうしても汗などでさびやすいので上にしているとのこと。別にシクロクロスは関係なかった。

 熱硬化接着剤は、ヒーターを接着部位に近づけて、硬化させるのだそうだ。部位部位で熱するので、ヘッドチューブ付近、BB付近、シートステー集合部付近、エンド付近、の4カ所、場所を変えながら熱して硬化させるらしい。この後、小物の取り付けを行い、磨いて、塗装前の完成状態となる。もうあと一息。
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by rk_tsukuba | 2013-11-28 00:06 | Project Mの発注から納車
2013年 11月 27日

塗装色の決定


 フレームもいよいよ形になってきたので、なかなか決まらず先延ばしにしてきたフレーム塗装色とロゴをどうするかを決定せねばならない。当初は、フロントフォークの元の塗装をそのまま生かすのが良いと思っていたが、フロントフォークの実物を松永さんに見せて頂いたところ、ちょっと考えていたイメージとは違っていたので、フォークも塗装する方向に考えを変えた。

 一方で、元々のアイデアは、フォークの黒色と合わせる形でシートチューブを延長部分も含めて黒色にするのはどうかと考えていた。折角の延長シートポストを強調するデザインとしたかったので、それはそのまま生かすことにして、さて悩んだのは色の組み合わせである。フォークとシートチューブは暗色系、それ以外は明色系で塗り分けることにして、暗色系は真っ黒ではなく現在のバイク Rfx-8 の紫色を少し含んだ色を、明色系はブルーがかったシルバーを、それぞれ考えていた。ただ、その具体的な色サンプルがなかなか見あたらず、どうしようか困っていた。

 結局、暗色系については、クルマのタッチアップペイントそのものをサンプルに、明色系もタッチアップペイントをベースに、ショップにあったアンカーの塗装色見本も参考になるべく私のイメージが伝わるようにお願いすることにした。実際の色については、フレーム制作で切り落としたカーボンチューブの切れ端を松永さんから貰って、それにタッチアップペイントを塗って確認した。

 また、マーキングについてもあわせて決定した。結局、思うようなフォントを探す時間がなかったので、デフォルトの PROJECT M のロゴを使用させて貰うことにした。ただ、デフォルト設定のままだとマーキングの数が多いので、マーキングする箇所はかなり減らした。さて、思うようなデザインに仕上がるかどうか。仕上がったものが変でなければ良いのだが。
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by rk_tsukuba | 2013-11-27 00:15 | Project Mの発注から納車
2013年 11月 26日

フレーム制作過程の見学(6)


 各パーツの合体のつづきは、これが最後。

 一回組み上がったパーツをバラバラにし、カーボンパーツについては接着部分を紙やすりなどを使ってその表面を改めて荒らしていく。写真のように、荒らされた部分は色が白っぽくなっている。
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 次に、接着面の脱脂と洗浄が行われる。たっぷりのクリーナー(BC-8)が金属パーツの接合面にスプレーされ、歯ブラシでゴシゴシと洗われた後、ペーパータオルできれいに拭き上げられる。ここから先一連の作業は、松永さんは手袋をされて作業されていた。カーボンパーツの接合面、シートステーとエンド金具をつなぐ金属パーツもたっぷりのクリーナーで脱脂洗浄される。
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 次いで、熱硬化接着剤が接着されるパーツ両方の接着面に塗られる。接着剤を塗るのに割り箸が使われていたが、その割り箸も使用前にクリーナーで脱脂されていた。そしていよいよ本組み上げである。接着剤を塗った分、より嵌め合わせがきつくなったようで、松永さんも結構力を入れて各パーツの組み上げをされていたように見えた。そしてまた、計測と微調整。この段階までくると、パーツを外して削ったりする作業はないが、組み上げる際に正しい位置になるように細かい調整をされていたようだ。
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 そして、最終的に組み上げ完成。この後、熱処理をして接着が完了する。それにしても、一回仮組みしたフレームをバラしてまた組み直すとか、その際に計測と調整をひたすら繰り返すとか、まあ本当に手間の固まりであると思った。見学はできなかったが、溶接の際もダミーチューブをかませて仮組みしているはずで、それを入れると計3回も組んでばらしての作業をされていることになる。ここまで手間をかけるとは、今のご時世、全く贅沢なものだ。これは、カーボンモノコックフレームの鯛焼き式生産とは違うのはもちろん、いわゆるスチールオーダーフレームでサイズだけで制作を依頼するのと比べても、設計から完全にフルオーダーなので、世界が違うと思った。
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by rk_tsukuba | 2013-11-26 00:15 | Project Mの発注から納車
2013年 11月 25日

フレーム制作過程の見学(5)


 各パーツの合体のつづき。

 ラグと接着されるカーボンチューブの接合部分は、紙やすりなどを使って表面が荒らされる。これも、実際に金属パーツとの勘合を確かめながら、調整されていた。実際には、カーボンチューブ面の表面処理と、金属パーツの内側の表面処理を組み合わせて行い、確認しながら少しずつ最終形に向けて仕上げていくという感じであった。
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 そして、いよいよ各パーツの仮組上げである。ここではまだ、接着剤は用いない。最初にBB-チェーンステーをフレーム製作台にセットし、次にシートチューブをはめる。その次にダウンチューブ、ヘッドチューブときて、その状態で、計測と微調整を繰り返す。そして、ボトルケージ用の穴の位置をマーキングする。
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 ヘッドチューブとダウンチューブを外した後、トップチューブ、ヘッドチューブをはめ、また、計測と微調整を繰り返す。そして、シートステーをはめる。シートステーの末端とエンド金具は専用の金属パーツで接続するようになっている。どの部分についても、計測と微調整を繰り返し、最終形に近づけていく。それが終わったら、この工程は終了のようで、松永さんもカメラを取り出して記念撮影。
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by rk_tsukuba | 2013-11-25 00:06 | Project Mの発注から納車
2013年 11月 24日

フレーム制作過程の見学(4)


 フレーム制作3日目はいよいよ各パーツの合体である。

 まず、完成した金属パーツを酸で洗って溶接時に生じた酸化膜を取り除く。水でゆすいで、作業開始となる。この段階で、金属パーツは磨いたわけではないのだろうが結構ぴかぴかである。また、フレームになるカーボンチューブとカーボンシートステーも用意されている。ダウンチューブとシートチューブは新開発の 80 ton のもので、以前に述べたように表面が少し白っぽい。トップチューブ(40 ton)は今までのもので、こちらの方が黒っぽい。
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 ボール盤の先に丸いやすり状の工具を付け、それを用いて、金属部材の内側を少しずつ削っていく。写真では分からないが、最初にざっと内側をあたった後、カーボンチューブにはめながら、はまるぎりぎりまでほんの少しずつ削いでいく作業を繰り返されていた。松永さん本人は、そんなにきつきつではなく多少遊びがある程度、と言われていたが、実際の作業を見ていると、チューブが通るかなりぎりぎりの、ほとんどぴったりとはまる程度に調整されているように思えた。溶接終了直後のパーツの写真を余り撮らなかったので、合体前のラグの写真を何点か。このようにチューブ内側は大きな肉抜きがされている。
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 カーボンチューブは、長さを測ってマジックでマーキングした後、木製のアダプタを介して万力に固定し、ハンディタイプの電動丸鋸であっさりと切断された。チューブ端は、突き合わせる相手の曲面に合うように加工される。曲面を持つ金属製のアダプタをかませて電動の回転やすりのような機械を使って、成形してゆく。一応、ここまでで組み上げ前の下準備が一区切りである。
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by rk_tsukuba | 2013-11-24 00:17 | Project Mの発注から納車
2013年 11月 23日

フレーム制作過程の見学(3)


 フレーム制作2日目は、成形した部材の溶接がメインとなる。前回、チェーンステー用部材とエンド金具の溶接作業の見学ができなかったので、今度こそ、と思っていたのだが、タイミングが合わず、今回は全く作業を見学することができなかった。私の方は、思ったよりも仕事が長引き途中で切り上げることができず、結局、職場の終業時間を過ぎてからショップに駆けつけた。一方、松永さんの方は、今日は順調で作業が進まれたそうだ。私が駆けつけたときには、ちょうどさっき今日の作業は全て終わったところ、とにこやかな松永さんに迎えられた。夕方私が来れるかと思って多少は待って頂いていたようで申し訳ないことをしたが、私は私で結局溶接作業は一度も見学することができず、とても残念だった。

 溶接したてのほやほやのヘッドチューブ、シートステイ集合部、チェーンステーを実際に手にとって見せて頂いた。ヘッドチューブとシートステイ集合部は思いの外軽く、チェーンステーはやはりずっしり重く好対照であった。しかしやっぱり実物を手に取ると感動する。どれもまだ溶接後の酸化部位がそのままで、これからそれを酸で洗って取り除くのだそうだ。ヘッドチューブのラグと接合する部分の内側は、ガス抜きと肉抜きを兼ねた結構大きな穴が開けられていた。また、BB部も、各チューブとの接合部についてはその内側がやはり大きく肉抜きされていた。これについては将来の電動シフトケーブルの通り道も兼ねるはずである。

 いったいどこでどうやって溶接作業をされるのかとお聞きしたら、フレーム製作工房中央にある定盤に設計図に従ってヘッドチューブ、BB部などをセットし、仮のチューブをセットして設計図通りの寸法、角度になるように調整して、そこで溶接していくのだそうだ。最初は4点のスポット止めで、その後、全体を溶接する。そのままだと裏側ができないので、表側全てが終わったらひっくり返して反対側のできていなかった部分を溶接する。このように松永さんに実際のやり方を丁寧に説明頂いたが、やはり実際の作業を見たかった。仕方がないが、すごく残念ではある。

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by rk_tsukuba | 2013-11-23 00:34 | Project Mの発注から納車
2013年 11月 22日

フレーム制作過程の見学(2)


 金属加工の最後は、ボール盤であった。平たく言うとドリルによる穴あけ作業である。対象となったのはBB用のチューブと、ヘッドチューブである。それぞれ、穴を開ける場所にマジックでマーキングした後、ポンチで手動で小さな穴を開ける。それからボール盤に持って行って、径の小さなドリルから順次大きなドリルへと交換しながら穴を大きくしていく。ヘッドチューブの穴は小さなもので、これはガス抜き用だそうだ。溶接などで内部の空気が膨張したときに内圧が高くなって無理な力がかからないように、膨張した空気が逃げられるために開けておくのだそうだ。
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 BB用のチューブには色々な大きさの穴が複数個開けられた。下面には小さなものが3つ開けられ、中央のものはシフトケーブルガイド取り付け用のねじ穴。これはボール盤作業が終わった後、タッピングされてねじ穴となる。その両側の2つは水抜き穴。通常は1つなのだが、将来の電動シフト化の時にケーブルが通せるようにもう1つ。そのほかに、チェーンステーに通じると思われる中くらいの穴と、ダウンチューブに通じると思われる大きめの穴が開けられた。結構穴だらけである。

 この日最後の作業は、チェーンステー潰しであった。チェーンステー用の部材はテーパーはかかっているものの断面は真円であり、チェーンステーにするために縦方向に潰す作業が入る。万力に木枠を固定し、そこにチェーンステーを挟んで万力で締め上げると、あら不思議、きれいに楕円になったチェーンステーのできあがり。こう書くと簡単だし、実際の作業もさりげなくされていたが、経験の固まりと感じられた。まず、木製の型枠が手製である。ご自身で木から削りだしたものをずっと使われていて、使っている内になじんできて仕上がりも良くなってきたと言われていた。チェーンステーの万力へのセットはすごく気を遣われていた、エンド金具は溶接済みなので、セット方向がずれると潰した楕円の方向がエンド金具の方向とずれてしまう。どれくらいの強さで万力を締めるかも決まっていて、決めた回数だけ締め上げるのだそうだ。できあがったものをノギスで測定されていたが、両方とも満足のいく仕上がりだったようだ。
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 こうやって完成したラグ、ヘッドチューブ、BB部、チェーンステーの各部材の写真が下である。切除加工などした部分にはまだバリ等が残ってるので、これからそれを除き滑らかにして仕上げられるそうだ。左に写っている赤い握りの工具は、チューブの穴開け時に最初に小さな穴を開けるための工具である。チェーンステーのつぶれた丸みが不思議な曲線を描き、何ともいえない暖かみを感じさせる。
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by rk_tsukuba | 2013-11-22 00:06 | Project Mの発注から納車
2013年 11月 21日

フレーム制作過程の見学(1)


 松永さんの了解を得て、制作過程の見学をさせて貰っている。仕事を一区切りしてショップに向かうと、すでにチェーンステーとエンド金具の溶接は終わっていた。ちょうどラグ等の合金鋼チューブの加工に入るところで、そこからの一部始終を拝見させて貰った。ショップに行くと、工房のすぐ外側に丸椅子を出して下さったので、多分ここから余り近づかないように、ということと思って、大体そこから見学させて頂いた。金属加工なので切り屑とか危険だろうし、実際、松永さんも防護面をかぶって作業をされていた。

 最初に活躍していたのは旋盤で、ラグになる金属チューブを回転軸に固定し、それを固定したバイト(刃先)で削っていって肉厚を設計値に削っていく作業をされていたと見受けられた。回転軸に固定する際、工作物がつぶれるのを防ぐためと思われる金属製の中子を入れて作業されていたようだ。何往復かして肉厚が整ったら、両端の部分をさらに肉薄にする作業をされていたようだ。残念ながら、細かいところはちょっと遠くから見ていてよく分からなかったが。これをラグの数だけ、作業されたわけだが、拝見していると部材によって細かく設定を変えられているようで、結構手間だなあ、と思った。できあがったラグの部材は、寸法をマイクロメータでチェックされていた。
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 エンドの接合の終わったチェーンステーの長さを整えるのに、ノギスのお化けのような工具を使って端からの長さを測定し、その場所にマーキングをされていた。それを旋盤にセットして、これはあっという間に切断が終わってしまった。この段階では丸断面なので旋盤作業ができるのだろうし、チェーンステーのパイプは肉薄なのですぐに切断できるのだろう。

 シートステーをシートチューブに接合する部分は、カーボンシートステーの異形断面にあわせた合金鋼チューブを成型する。まず、長さを短くするために、異形チューブを万力に固定後、ハンディタイプの電動丸鋸で余分な長さの部分を削り落とす作業だ。火花が散って派手である。それが終わったら、切断面のバリを取ると思われる作業をされていた。こちらも火花が散って派手であった。
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 ラグ用部材の次の加工は、フライス盤で行われた。今度は回転軸に刃先をセットし、ステージに固定した部材をハンドルを使って刃先に近づけていく。ここで行うのは、ザグリ作業で、非常に直径の大きい刃先をセットした回転軸に対して、部材を斜めになるように配置し、切除していく。これによって円柱と円柱を接合する際に重なる部分を切除するわけである。部材をどの角度でセットするかで、チューブ同士の接合する角度が決まってくる。この作業もラグ用部材全てするわけだが、角度はパーツによって違うので、そのたびにセットする角度を変えられていた。また、接合するチューブの太さが違うためと思われるが、ザグルための刃先も太さの違うものを使い分けられていた。
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 ザグリの作業が終わると、何となく、これらをつなげるとラグができる、という想像ができる。そして、最初に材料を見たときには見当もつかなかったが、それでつながれたチューブからなるフレームも想像の中で見えてきた気がする。


by rk_tsukuba | 2013-11-21 00:11 | Project Mの発注から納車